top of page
sense of wonder
不思議さを感じることのできる、こころの不思議。
その謎を探るような日々の足あとを綴ります。

日本に戻りました。暑いのかしらと思っていたけれど、とても涼しいですね。パリの寒さに比べたらまだまだ、暖かく感じますが。

日本にいらっしゃる皆さま、お時間が合えばお会いしましょう。とても楽しみなのです。



ree










飛行機で過ごすひとときは、めくるめく、日々が過ぎてゆく速さと、心の移ろいを強く感じる瞬間なのでしょう。明るい昼間から、あっという間に夜に向かって飛び、窓の外の風景が移ろってゆくのは、とても面白いのです。時差という、時計の時刻が少しずつずれてゆくことと、しかしながら時はただただ単純に過ぎて行っているだけ、常に、私たちは長い時の歴史の先端の果てを生きているという事はなにも変わらないのに、という感覚との不一致を、いつも感じてしまうのです。そういう時のこころは、過去と未来を美しく映し出す事があります。パリは、私がパリにいた瞬間よりもなんだか綺麗、日本は、今現実にいるこの瞬間よりも、輝いている、という感覚かしら。現実の風景ではなく、そういうこころのなかの映像を、実際の映像や音というメディアで映し出す事が出来たら・・・どのようなロードムービーになるのでしょう。未来にはそのような技術も生まれるのかしら。

それにしても、パリを離れるという事にあまり寂しさを感じなかった私。ギリギリまでオランダやフィンランドに旅行に行ったりしていたので、パリを発つ事自体もその旅行の流れの一環のような・・・笑。最終日さえも、moとカフェで会ったり、大切な友人が夜のセーヌ川のクルーズに誘ってくれたので、ひたすらお喋りでとっても楽しかったのです。

発つ1ヶ月前あたりは、寂しいなと感じることもありました。しかしながら、寂しく感じるという事は、出会えたことへの喜びを感じているこころの動きのひとつだと感じています。いつの間にかその感情は、出会えた喜びの方へ大きく変わってゆくと信じているのです。そうやって、前へ進んでゆく事になるのでしょう。パリでの全ての出会いに感謝して。皆さま、また、そのうち会いましょう。お元気でね!毎日のブログやつぶやき、楽しみにしていますね。

  • 2010年9月24日

こんにちは。

昨日は、フランスでは大規模なデモがあって、交通機関はストでストップしておりました。


よくあるのです、ストライキ。フランス語でgrève。昨年末あたり?今年の初めだったかしら?郊外からパリ市内へ入るための重要なRER A線という列車が長期間ストップしていた時期もあって、この列車を利用している人々は仕事や学校に通うのに大変苦労していました。そういう時期に限って雪が降ったりしてね・・・。この時期に旅行に来た人などもスケジュールが大きく変更になってしまったでしょう。そう、パリって観光客が最も多い都市のひとつのはずなのに、ストライキの頻度はとても多いのですね(交通機関だけではなくて、美術館などもね・・)フランス語で最も嫌いな言葉は、と聞かれたら、即座にgrèveと答える友人は多いです。


つくづく、目的地へ辿りつけない・・・美術館にいざ行ってみたら閉館していた・・・なんていう経験をすると、友人と、何故このような方法でしか行動できないのか?という話題になります。他に解決方法はないのかしら、堂々ととてつもない迷惑をかけてもなお、何度でも繰り返す。どれほどの効果があるのかしら。

それに・・・ヨーロッパでは夏のヴァカンスは長期で取る人々が多いのです。最近までしっかりヴァカンスを頂いていたのにまた休日にしているのです。


あぁ、日本企業のほとんどの社員の夏休みの少なさ、退職の時点で大量に残っている有給休暇、そして日本のストライキはほぼ実施されないということをぼんやり思っていても仕方ない事なのですが、つい考えてしまいますね。


昨日はただのgrèveではありません、大規模なデモでした。私はバスチーユ広場から歩いて10分ほどのところに住んでいるので歩いて横切る事が多いのですが、昨日のデモの規模には驚きました。

バスチーユ広場ってとっても広いのです。多くの人々でごったがえしていて、有名人のコンサートでもあるのではないかと思う程のすさまじい熱気。そして皆必死に自分たちの意見を伝えようと真面目に訴えているのかしら・・・、と思ってよくよく見てみると、彼らの表情に「真面目」という表現からは程遠いほどの「楽しそうな」雰囲気。

得意げにサンドウィッチを作って販売しているおじさん、大量の煙とともに野菜や肉を焼くお兄さん(バーベキュー)、大音量で演奏を始めるバンドマン、両手にビール瓶を抱えて走り抜けるマダム、私のように通り抜けたいだけの人の事など全く無視して大人数で輪になって歌って踊る若者・・・この様な人々しかいません。どう見ても大規模なお祭りです。もちろん車も通れません。心底、本気で楽しそうです。バスチーユはなにかとイベントが多く、よくにぎわっているのですが、私が今までで見た中で一番の迫力だったように感じます。この日が木曜なので、木~日と4連休になるのでしょうね。笑。私はメトロを使いたいのですが。


この後、どのような効果が表れるのかは、解りません。今までのストの結果にしても、どのように解決したのかはよく知りません(日本では、話し合いで解決したので実施しない事になることがほとんどですね)。ストなど、本当に意味があるのかしらと思う事も多々ありましたが・・・。


少なくとも、彼らの本気のお祭りを目の当たりにすると、従業員の心という視点からみれば大きな意味があったように感じました。おとなしく心にため込んだ状態や、ネット上などのヴァーチャルな場所で不平不満を吐き出すだけでは、光が見えにくいものですね。「あ~本当に楽しかった。しっかり訴えた。」という心境、前に一歩、進んだような気がしませんか。


私は通りかかっただけでしたが、長時間参加された方いらっしゃったら、是非お話し聞かせてくださいね。


ree















・・・いえいえ、嘘。まだパリにおります。笑。

寒いですよ、こちらは。




ree













日本より早い秋の香りのなか、さらにもっと先取りした冬の香りまで漂わせているフィンランドに行っていました。AlvarAaltoという建築家の設計した建物を見に行くために。すでに朽葉の香りのなか冷たい風が流れ、人々の温かそうなもこもこの服装は、秋の終盤さえ思わせるのです。私は特にこの季節が大好き。そういうひと、きっと多いのかしら。


面白いインテリアショップや美術館が溢れ、あっという間に時が過ぎてゆきました。 フィンランドのIITTALA社の素敵なガラスアートの空間では、振り返るとあまりにも美しい作品があり、思わず「あっ」と声を出してしまう。


今回も一人だったのですが、毎回素敵だなと感じるのは、ホステルでの出会いは思いもよらないほんの一瞬の素敵な時間を過ごせるという事。今までは外国人ばかりでしたが、今回は日本人の女性と出会いました。地球の歩き方のヘルシンキ部分を切り取ったものを譲ってくれたのですが、彼女も別の出会いで譲ってもらったものだそう。私は大抵スケジュールに余裕をつくってゆくので、半日ほど彼女とショッピングをしたり色々話したりして過ごしました。


何時間も話し続けても、こういう出会いってあまり連絡先を交換しないのです。そういう、一瞬の軽快な出会いと別れ、私は大好き。後に連絡したくても出来ないのです。どれほど御礼を言いたくなったとしても。そう、もうそういう想いは別の誰かに向けて・・もしくは神に向けて?という方法しか残されていないのですね。旅でのこういう出会いだけに限らず・・・2度と出会えないかもしれないということもあるということを、潔く受け入れていけたら素敵ね。気楽にアドレスを交換出来てしまう時代だからこそ。いつまでも引きずらない、追いかけない、執着しない。思考は深く、深く、どこまでも深く、しかし心は空を飛ぶように軽快に。



そんな雰囲気の空間に出会えたら素敵だわ、と思ってアアルトを訪ねました。まさに巨匠、+温かさが加わった、大変勉強になる住宅でした。またいつか訪れたい、フィンランド。

名称未設定のアートワーク 32_edited.png
Category
Archive

Copyright ©️ kanacotakahashi.com All Rights Reserved

  • Instagram
  • YouTube
bottom of page