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sense of wonder
不思議さを感じることのできる、こころの不思議。
その謎を探るような日々の足あとを綴ります。

サンティアゴ・カラトラヴァといえば、骨!とすぐに連想してしまうのは、彼の建築のビジュアルからもそうですが、建築の骨格そのもの、構造体の創造の無限の可能性を、初めて感じることが(知ることが?)出来た、構造家(建築家・彫刻家・画家)だったからです。生き物にとって骨はとても重要なものなのに、建築家にはなんとなく興味をもつけれど、構造家はちょっと・・・と、未だになんとなく別くくりにしてしまう私のような頭のかたぁい(?)ところに、ちょうど仲立ちをしてくれるような存在、なのです。スイスには、彼の初期作品がありました。いくつあるのかは知らないのだけど、今回は2つの駅舎に行って参りました。


シューデルホーフェン駅(チューリッヒから一駅)

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ルッツェルン駅改修

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  • 2010年5月15日

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そもそもルガーノ周辺に宿泊したのは、スイスのティチーノ州が、作家Hermann.Hesseの愛した場所だったから。彼はドイツ人ですが、その生涯の多くをスイス各地で過ごしています。とくに、ルガーノ郊外では長く暮らしており、いくつもの傑作を生んでいる場所なのです。私のとても好きな小説、「narziss.und.goldmund」も、ここで過ごしている時に書かれたもの。水彩で描かれた美しい絵の様な背景に、生々しい人間の、知と愛を表現している作品です。

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モンタニョーラ(Montagnola)。ルガーノ郊外のその小さな町をヘッセゆかりの地として、ミュージアム、ヘッセが腰をおろして筆を執りながら眺めた景色、ヘッセの眠る墓地・・・というようにいくつかのポイントを含めた散歩コースとなっています。その名前の通り小高い丘になっており、こじんまりとした可愛らしい家々、小道が続き、遠くにはルガーノ湖、深緑の山々、さらにその向こうには壮大なアルプスの白く尖った山頂が空に広がっています。一度でも彼の文章を読んだことのある方なら、その心象風景の美しい描写に出会っていることでしょう。その言葉のかけら、一体どんな景色を見つめながら生まれたのかしら、という興味から、スイスの地で一番訪れたい場所のひとつでありました。


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細い坂道を上ると、こじんまりとミュージアムが建っています。外のテーブルには、古びた小説たちが・・・。


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訪れた人々のメモ。小さな家の中をギャラリーにしています。


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タイプライターや、愛用していた小物たち。


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これは、ヘッセを巡るポイントへの散歩道の目印。


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途中の道で。左の写真にも、サインがひっそり映っています。


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この中に、ヘッセの眠るお墓があります。


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墓地の側にあった可愛らしい建物。


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墓地の隣の教会。

この墓地は、規模としては大きい方だったと思います。ヘッセの墓はそれほど奥ではなかったので、見つけやすい場所にありました。モンタニョーラは、平和でのどかな美しい場所でした。小さな生き物や家々の命、壮大な自然の命を、こんなにも素朴に何気なく感じられるなんて、本当に贅沢な場所と想いました。



  • 2010年5月14日

モンテタマロ山頂の礼拝堂 マリオ・ボッタ設計


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周りには雪山が連なり、アルプスの絶景が十字架の向こうに広がっています。



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前回の日記で記した、宿泊先のロカルノ駅から列車に乗りRivera-Bironという駅に降ります。そこからサインを目印に徒歩10分ほどで、山頂までのケーブルカー乗り場へたどり着きます。標高1960mの山頂に位置する礼拝堂は、そのアクセス自体が空間を感じるための大切な一部。 誰かの住まいへお邪魔する時も、学校や職場へ向かう時も、たどり着くまでの時間と空間は、五感を通して様々な記憶を無意識に刻んでしまう重要な景色だと思うのです。特定の建築を見るときにも、その移動空間を意識することに重点を置くのは、周りの環境との繋がりを設計者の意図もしくは、偶然生まれる関係性のようなものの中に、少しでも何かを学びたいと思うから。今回の旅は建築巡りに偏るつもりはなかったのだけど、やっぱり行かずにはいられない場所の多くは教会や礼拝堂で、自由で気ままだけれど、なにかと心細くなる一人旅という時の流れの中で、とても落ち着くことのできる空間であったことは間違いないでしょう。



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山を下る時に見える姿。ふもとからも、ほんの少し見えるのです(写真ではよく見えませんが・・・あの、頂上にあります。)


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