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sense of wonder
不思議さを感じることのできる、こころの不思議。
その謎を探るような日々の足あとを綴ります。
  • 2014年3月31日

この数日で、桜がぽつぽつと咲き始めましたが、今日の横浜の嵐はとても激しいものでした。

春の嵐の荒れた景色は、ひとしきり大粒の雨と強い風に覆われていましたが、

夕方には美しい青空に包まれて、深く深呼吸をした後のような、

豊かな澄んだ空気が広がっておりました。

空模様と、ヒトの心とはとても深く繋がっているということ、

どこの国の空の下にいても、いつも立ち止まっては静かに思い返します。

雨上がりに散歩をしましたら、桜は元気に咲いておりました。

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散歩をしながら、ふと先日、イタリア人の友人との会話を想い出しました。

それはこういうお話・・・、その友人は、過去にヴェネチアに住んでいたそうで、

ヴェネチアに雨が降ることは、とても恵みのひととき、

観光客が減り、風景としても雨のヴェネチアはとても美しいのだそう。

街の水位がとても上がってしまう、「アクアアルタ」が起きてしまっては、大変ではない?と訪ねても、

現地の人々にとっては慣れたもの、

むしろ水の中を歩くゆったりとした時の流れは、特別でもあるよ、とのことでした。


それで、教えてもらった、ヴェネチアのAcqua Altaの様子のヴィデオ。


私は以前に3度ほどヴェネチアを訪れましたが、全て快晴、

ヴェネチアの迷路のような街のつくりに詳しくなく、何度も迷子になりましたので、

雨ではすこうし辛かったかもしれません。

冠水への対策を、建築的に大掛かりに作り替えず、古い街並みをそのまま残すということが、

とても簡単ではないと、にっぽんに住んでいると感じるのです。

先月、工学院大学で行われた、陣内秀信氏の講演会に、仕事の後に聴講しにゆきました。

陣内氏はにっぽんとイタリアの建築史家、1985年には江戸と東京の街の姿を深く分析した、

「東京の空間人類学」という本を出版されております。

(ここ数年では、江戸—東京に焦点を当てた様々な書籍は、書店に沢山ありますね)

にっぽんと、イタリアを行き来しながら見えてくる、”客観的な” 都市のいまとむかし、

のお話が聞けると思って、とても興味深かったのです。

講演会ではヴェネチアと東京に焦点をあててお話をされていましたが、

「ヴェネチアの街は、水とヒトとの繋がりを、自然的かつ計画的に設計している」

と話していたことが、とても印象的・・・というよりも、友人のイタリア人のお話をふと想い出させる、

「ほんとうに、そうだわ」と思い返すフレーズでした。

観光地として華やかである一方、住んでいるヒトにとって、ゆるりとした豊かな時間が流れていることは、

実際にサンマルコ広場などの賑わう広場ではなくて、

小さな運河沿いの路地でのんびり過ごしてみると、実感するのです。

講演会では江戸の街と水の繋がりのお話もとても興味深いものでしたが、これは、

いまむかし、から、みらいのお話へ繋がってゆきますね。



都市とデザイン、というと大きなテーマに感じるけれど、

今日のそらのいろ、と、心の響き合いに耳をすませ、深く観察することが、

とても大切だと、相変わらず・・・思うのです。


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雨上がりの散歩道。

下りの階段、水たまりに電信柱が映っています。


  • 2014年1月1日

2014年、明けましておめでとうございます。


BlogのURLをこちらに引っ越しました。これまでの各記事の左下”Source”から、旧URLへ飛びます、 コメントを頂いていた記事もありますので、リンク出来るようにしておきました。 昨年は職場の美術館にて、様々なデザインのお仕事をさせていただく機会に恵まれました。

日々出逢うコト、モノ、ヒト・・・そこからインプットして心に刻まれた事柄を、

描きたいこと、形にしてゆきたいことへ、大切なアウトプットの場として、

心を込めて取り組むことが出来ました、お世話になった職場の方々に感謝。

表現する機会は日々の些細な瞬間にまで散りばめられていて、

相変わらずその予期せぬ旅の道に、好奇心が溢れます。 昨夜は、柔らかな女性の歌声の、異国の音楽を聞きながら、

静かにひっそりと、夜中の0時をまわり年が明けました。

初詣は毎年恒例の、歩いてゆける距離の神社へお参りにゆき、

雲ひとつない快晴がとても嬉しい朝でした。


ふと見下ろすと、可愛らしく色づいた小さな葉に、光が射しておりました。

うふふ、本当に可愛らしい、小指の先にも満たない、ちいさなちいさな葉っぱ。



本年も、どうぞ宜しくお願いいたします。



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「インドネシアの布」展 女子美アートミュージアム 2013年09月06日 (金)~10月17日 (木) 展覧会サイト la pagina web↓ http://www.joshibi.net/jam/indonesia/ https://twitter.com/JoshibiJAM インドネシアで制作される蝋で防染して模様を表す「バティック」と絣織の「イカ ット」を展示いたします。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 朝晩は、ひんやりと冷たい空気が気持ちのよい、過ごしやすい季節がやってきました、皆様如何お過ごしでしょうか。 9月の連休も終わって、これからは秋のイヴェントの準備が始まる方も多いのではないかしら。 数日前には彼岸入りし、美しい満月の夜も過ぎ去りました。 毎年この時季、これから訪れる寒い冬の愉しみを想い描きながら、 今年はどんな風に過ごそうかしら、とドキドキするのです。 あっという間に過ぎ去った夏は、表題の展示の準備で忙しかったのと、合間をぬっていくつかの美術館へ足を運んだことを想い出します。 記憶を辿ると、深い森のにおいや、海の波の音が聞こえてくる、 美術館のまわりの環境もセットで甦る展示にいくつもゆきました。 ・・・うふふ、常に蝉の声が風景に重なることは、にっぽん独特の四季を感じている証拠、 当たり前ではないすてきなことなのです。 表題の件、「インドネシアの布」ですが、今回の展示は、大学の教授の監修のもとに、会場のデザインをさせて頂き、大変勉強になったのです。 大きな布を展示するということそのもののむつかしさ、19-20世紀の貴重な染織品を扱うことへの配慮、 資料として羅列するのではなくて展示空間としての演出をするということetc… つくづく(特にミラノで研修をしてから)、空間(環境、インテリアetc)、平面(グラフィック)、立体(プロダクト)というデザインの分野(主な大学のコース)は、 相乗効果を生む関係だと捉えてから、(どのように響き合うのか、異なる分野として閉ざさずに、 開いた目で考察すること) それぞれの分野を意識することが大切だと感じるのです。 それにしても、展示している「インドネシアの布」そのものが、とても興味深い内容でした。 いくつもの島が浮かぶインドネシアはにっぽんのほぼ南、ヨーロッパ等に比べればとても近いのですが、 アジアとしての大きなくくりの異国の文化、本当に知らないことばかりでした。 興味をもつと、ついその国(町や村・・・)へ行ってみたくなってしまう・・・旅に出たくてうずうずしております。 不思議なうねりのある、柔らかなガムランのおと、今年の夏の想い出になりそう。



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