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sense of wonder
不思議さを感じることのできる、こころの不思議。
その謎を探るような日々の足あとを綴ります。
  • 2010年9月24日

こんにちは。

昨日は、フランスでは大規模なデモがあって、交通機関はストでストップしておりました。


よくあるのです、ストライキ。フランス語でgrève。昨年末あたり?今年の初めだったかしら?郊外からパリ市内へ入るための重要なRER A線という列車が長期間ストップしていた時期もあって、この列車を利用している人々は仕事や学校に通うのに大変苦労していました。そういう時期に限って雪が降ったりしてね・・・。この時期に旅行に来た人などもスケジュールが大きく変更になってしまったでしょう。そう、パリって観光客が最も多い都市のひとつのはずなのに、ストライキの頻度はとても多いのですね(交通機関だけではなくて、美術館などもね・・)フランス語で最も嫌いな言葉は、と聞かれたら、即座にgrèveと答える友人は多いです。


つくづく、目的地へ辿りつけない・・・美術館にいざ行ってみたら閉館していた・・・なんていう経験をすると、友人と、何故このような方法でしか行動できないのか?という話題になります。他に解決方法はないのかしら、堂々ととてつもない迷惑をかけてもなお、何度でも繰り返す。どれほどの効果があるのかしら。

それに・・・ヨーロッパでは夏のヴァカンスは長期で取る人々が多いのです。最近までしっかりヴァカンスを頂いていたのにまた休日にしているのです。


あぁ、日本企業のほとんどの社員の夏休みの少なさ、退職の時点で大量に残っている有給休暇、そして日本のストライキはほぼ実施されないということをぼんやり思っていても仕方ない事なのですが、つい考えてしまいますね。


昨日はただのgrèveではありません、大規模なデモでした。私はバスチーユ広場から歩いて10分ほどのところに住んでいるので歩いて横切る事が多いのですが、昨日のデモの規模には驚きました。

バスチーユ広場ってとっても広いのです。多くの人々でごったがえしていて、有名人のコンサートでもあるのではないかと思う程のすさまじい熱気。そして皆必死に自分たちの意見を伝えようと真面目に訴えているのかしら・・・、と思ってよくよく見てみると、彼らの表情に「真面目」という表現からは程遠いほどの「楽しそうな」雰囲気。

得意げにサンドウィッチを作って販売しているおじさん、大量の煙とともに野菜や肉を焼くお兄さん(バーベキュー)、大音量で演奏を始めるバンドマン、両手にビール瓶を抱えて走り抜けるマダム、私のように通り抜けたいだけの人の事など全く無視して大人数で輪になって歌って踊る若者・・・この様な人々しかいません。どう見ても大規模なお祭りです。もちろん車も通れません。心底、本気で楽しそうです。バスチーユはなにかとイベントが多く、よくにぎわっているのですが、私が今までで見た中で一番の迫力だったように感じます。この日が木曜なので、木~日と4連休になるのでしょうね。笑。私はメトロを使いたいのですが。


この後、どのような効果が表れるのかは、解りません。今までのストの結果にしても、どのように解決したのかはよく知りません(日本では、話し合いで解決したので実施しない事になることがほとんどですね)。ストなど、本当に意味があるのかしらと思う事も多々ありましたが・・・。


少なくとも、彼らの本気のお祭りを目の当たりにすると、従業員の心という視点からみれば大きな意味があったように感じました。おとなしく心にため込んだ状態や、ネット上などのヴァーチャルな場所で不平不満を吐き出すだけでは、光が見えにくいものですね。「あ~本当に楽しかった。しっかり訴えた。」という心境、前に一歩、進んだような気がしませんか。


私は通りかかっただけでしたが、長時間参加された方いらっしゃったら、是非お話し聞かせてくださいね。

















・・・いえいえ、嘘。まだパリにおります。笑。

寒いですよ、こちらは。

















日本より早い秋の香りのなか、さらにもっと先取りした冬の香りまで漂わせているフィンランドに行っていました。AlvarAaltoという建築家の設計した建物を見に行くために。すでに朽葉の香りのなか冷たい風が流れ、人々の温かそうなもこもこの服装は、秋の終盤さえ思わせるのです。私は特にこの季節が大好き。そういうひと、きっと多いのかしら。


面白いインテリアショップや美術館が溢れ、あっという間に時が過ぎてゆきました。 フィンランドのIITTALA社の素敵なガラスアートの空間では、振り返るとあまりにも美しい作品があり、思わず「あっ」と声を出してしまう。


今回も一人だったのですが、毎回素敵だなと感じるのは、ホステルでの出会いは思いもよらないほんの一瞬の素敵な時間を過ごせるという事。今までは外国人ばかりでしたが、今回は日本人の女性と出会いました。地球の歩き方のヘルシンキ部分を切り取ったものを譲ってくれたのですが、彼女も別の出会いで譲ってもらったものだそう。私は大抵スケジュールに余裕をつくってゆくので、半日ほど彼女とショッピングをしたり色々話したりして過ごしました。


何時間も話し続けても、こういう出会いってあまり連絡先を交換しないのです。そういう、一瞬の軽快な出会いと別れ、私は大好き。後に連絡したくても出来ないのです。どれほど御礼を言いたくなったとしても。そう、もうそういう想いは別の誰かに向けて・・もしくは神に向けて?という方法しか残されていないのですね。旅でのこういう出会いだけに限らず・・・2度と出会えないかもしれないということもあるということを、潔く受け入れていけたら素敵ね。気楽にアドレスを交換出来てしまう時代だからこそ。いつまでも引きずらない、追いかけない、執着しない。思考は深く、深く、どこまでも深く、しかし心は空を飛ぶように軽快に。



そんな雰囲気の空間に出会えたら素敵だわ、と思ってアアルトを訪ねました。まさに巨匠、+温かさが加わった、大変勉強になる住宅でした。またいつか訪れたい、フィンランド。

  • 2010年9月11日

旅の続き・・・


ルーマニアに入ってから、今まで体験した事のないほど(それほど、多くの場所を知りませんが・・・)「アジア人として、からかわれる」という場面に沢山遭遇しました。夜遅くにブカレストの東駅に着いた事もあまり良い事ではなかったのですが、道の途中のジプシー・乞食の人々や、普通のカップルから、大声で何か叫ばれた時は少し怖かったです。またいくつかあてにしていたホステルが、実際は全て運営していなかったというのも(よくあるそうなのですが)私は驚いてしまいました。偶然、安くて良いホテルを見つけましたが。


よくあるのは、「ニーハオ」「チャイニーズ?」と数人の男性が近づいてくる事。

ブカレストから、トゥルチャという街へ移動して、その街のケバブ屋さんの前にいた時のこと。数名の青年が、「チャイニーズ?」と言って近づいてきました。パリでも、その他の街でもそういう人々はいるので、大分慣れてきてはいたものの、もちろんいい気分はしませんね。とくに、この国では相当アジア人が珍しいのでしょう。そしてアジア人=中国人だと思っている人々が多い様子でした。


私は、わりとフランス語が堪能なmoに、ほんの冗談で「フランス人、て答えたら?」と言ってみました。

そうしたらmoは本当に、「フランス人よ。」と言ったのです。

声をかけてきた青年は、ぽかんと一定時間、思考が止まって自分の世界に飛んで行っているように見えました。思考が止まっているというよりも、頭の中の地球儀の、アジア付近にフランスという国を探してみてみるものの、ないので、地球儀をくるくると回してみて、あぁもしかしたらヨーロッパのあのフランス?というようなところへ辿り着くまで頭をフル回転させていたように見えました。

十数秒後、「ああ、え?フランス人?」と驚いた様子で話すので、moが「そうよ、パリに住んでいて・・・」と内容は忘れてしまったのですがスラスラとフランス語で話し始めます。彼らもほんの少しフランス語は理解している様子でしたので、冗談なのか?しかしフランス語を話しているから本当なのか?と半信半疑で戸惑った様子。しかし彼らの態度は、私たちがもしかしたらアジア人ではなく、「パリジェンヌ」かもしれないと思い始めたところから、態度は急変。これ以上口説いても無駄である、早く退散すべき・・・という雰囲気で「Au revoir・・・」と足早にどこかへ行ってしまいました。


私は、まさかmoが本当に言うと思っていなかった上、彼のぽかんとした表情がとても面白かったので後ろで笑っていたのですが・・・。


アジア人の顔をしたフランス人がいるかもしれない、ということが、多分カルチャーショックだったのかもしれません。私たちはもちろんそうではないけれど、日系アメリカ人然り、そういう人々が大勢いるということを知るということは、重要な事なのです。私もパリに来て、これほどの人種がフランス(パリ)にいるという事を実感できたことは、とても大きな体験だったのですから。



以降も、大勢の青年たちにからかわれる等の場面に遭遇するのですが・・・

しかしルーマニアではとても親切な人々と出会い、素敵な時間を過ごすことも沢山あったのです。それは上記のような経験のことなど忘れさせてくれるほどに素晴らしい出会い。どんなところでも、様々な人がいるので、たった数回の経験で「この国の人々は・・・」なんて簡単には、言えないものね。


それは、また後ほど。

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