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sense of wonder
不思議さを感じることのできる、こころの不思議。
その謎を探るような日々の足あとを綴ります。
  • 2015年8月18日


肌に突き刺さるような強い日差しの時が続いたかと思えば、 突然強い風と、大粒の雨がそこらじゅう、 屋根や葉や地面にたたきつけて、とても大きな音が響いていたのです。

何処を旅した時だったかしら、 何処か異国の空の下で、おんなじような体験をした記憶が過る。

嵐の去った後の不思議に明るい空の色と、

雨上がりのにおいは、

はっきりと焦点の合わない、

déjà vuのような記憶の旅へと誘うのです。

イメージを想い出そうとしても、くっきりと現れること無く、

心理状態や感情、感覚だけが甦ってくることが、実は心地よく感じたり。


鉛筆で描きながら、

無限に広がる白と黒の間を彷徨う時の感覚に重ねると、

どことなく、似ていて、不思議。

真夏のにっぽん、異常な暑さですが、如何お過ごしでしょうか。

昨夜、駅構内を歩いておりましたら、あら、何かしらん・・・?

柱部分に目に留まる気になる何か・・・


























もしかして・・・




蝉です!蝉の幼虫が、羽化するところでした。

斜め上には、羽化したての、羽の色が変わるのを待っている、

透明の羽をつけた蝉がぶら下がっていました。

ここは駅のホーム。

電車を降りた人々は皆、どんどん改札をめがけて歩いてゆきます。

私はただひとり、じー・・・っとこの場から動けず、

観察を続けておりました。

蝉の羽化には、4〜50分かかる、と聞いたことがあり、 あまりの暑さに、名残惜しくも帰宅致しました。 それにしても、駅構内という、随分と明るいところで殻を破っておりますの。

通常は暗いところでしか羽化をしないはず、 迷いこんでしまったのでしょう。

本当にたま・・に、ぴくりと動くくらいで、 ひたすらゆっくり、黒々とまんまるい目も動かずに、 殻を脱いでいるようす、じっと見ていると、 時は、まるで止まっているように、流れていたのでした。

うふふ、まだ幼虫から成虫になりきれていない、 ちいさな妖精のような姿、とても美しかったです。

今宵、蝉時雨の、仲間入りをしたかしら。



















うっとりみつめてしまって、動けなくなってしまうほど、自家製の梅酒の瓶の眺め、美しいです。 我が家の庭の大きな梅の木には、今年も沢山の大きな美味しい実がなり、ジャムやジュースにしても溢れてしまうので、梅酒を造ることにしました。

豊かな実を結ぶ木のたとえばなしのことを、想っています。

どのような地と、どのような光と、栄養が大切なのかしら、と想うこと、耳を澄ませること、祈る時間が、 一日の終わりのひとときとなります。

もうすぐ夏がやってきますね。 にっぽんの夏は始まりも終わりも、印象に強く残る不思議な季節、今年も愉しみです。

グラッパを頂きながら、雨音を聞くにっぽんの夜にて。 (梅酒ではなくて)


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