top of page

駅のちいさな妖精

真夏のにっぽん、異常な暑さですが、如何お過ごしでしょうか。

昨夜、駅構内を歩いておりましたら、あら、何かしらん・・・?

柱部分に目に留まる気になる何か・・・


























もしかして・・・




蝉です!蝉の幼虫が、羽化するところでした。

斜め上には、羽化したての、羽の色が変わるのを待っている、

透明の羽をつけた蝉がぶら下がっていました。

ここは駅のホーム。

電車を降りた人々は皆、どんどん改札をめがけて歩いてゆきます。

私はただひとり、じー・・・っとこの場から動けず、

観察を続けておりました。

蝉の羽化には、4〜50分かかる、と聞いたことがあり、 あまりの暑さに、名残惜しくも帰宅致しました。 それにしても、駅構内という、随分と明るいところで殻を破っておりますの。

通常は暗いところでしか羽化をしないはず、 迷いこんでしまったのでしょう。

本当にたま・・に、ぴくりと動くくらいで、 ひたすらゆっくり、黒々とまんまるい目も動かずに、 殻を脱いでいるようす、じっと見ていると、 時は、まるで止まっているように、流れていたのでした。

うふふ、まだ幼虫から成虫になりきれていない、 ちいさな妖精のような姿、とても美しかったです。

今宵、蝉時雨の、仲間入りをしたかしら。

Comments


Category
Archive
bottom of page