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モンタニョーラ。


















そもそもルガーノ周辺に宿泊したのは、スイスのティチーノ州が、作家Hermann.Hesseの愛した場所だったから。彼はドイツ人ですが、その生涯の多くをスイス各地で過ごしています。とくに、ルガーノ郊外では長く暮らしており、いくつもの傑作を生んでいる場所なのです。私のとても好きな小説、「narziss.und.goldmund」も、ここで過ごしている時に書かれたもの。水彩で描かれた美しい絵の様な背景に、生々しい人間の、知と愛を表現している作品です。













モンタニョーラ(Montagnola)。ルガーノ郊外のその小さな町をヘッセゆかりの地として、ミュージアム、ヘッセが腰をおろして筆を執りながら眺めた景色、ヘッセの眠る墓地・・・というようにいくつかのポイントを含めた散歩コースとなっています。その名前の通り小高い丘になっており、こじんまりとした可愛らしい家々、小道が続き、遠くにはルガーノ湖、深緑の山々、さらにその向こうには壮大なアルプスの白く尖った山頂が空に広がっています。一度でも彼の文章を読んだことのある方なら、その心象風景の美しい描写に出会っていることでしょう。その言葉のかけら、一体どんな景色を見つめながら生まれたのかしら、という興味から、スイスの地で一番訪れたい場所のひとつでありました。

















細い坂道を上ると、こじんまりとミュージアムが建っています。外のテーブルには、古びた小説たちが・・・。

















訪れた人々のメモ。小さな家の中をギャラリーにしています。

















タイプライターや、愛用していた小物たち。













これは、ヘッセを巡るポイントへの散歩道の目印。

















途中の道で。左の写真にも、サインがひっそり映っています。













この中に、ヘッセの眠るお墓があります。













墓地の側にあった可愛らしい建物。

















墓地の隣の教会。

この墓地は、規模としては大きい方だったと思います。ヘッセの墓はそれほど奥ではなかったので、見つけやすい場所にありました。モンタニョーラは、平和でのどかな美しい場所でした。小さな生き物や家々の命、壮大な自然の命を、こんなにも素朴に何気なく感じられるなんて、本当に贅沢な場所と想いました。



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